2004年3月12日(金) めちゃくちゃ |
某仕事の資料として手に入れた「学年別学習雑誌で見る昭和子供クロニクル1 ウルトラ博物館」で、我々は子供の頃ものすごくめちゃくちゃな情報を与えられていたんだなあという回想に始まり、最近は、いろんな事のめちゃくちゃぶりがすごく気になります。
昨日見たディスカバリーチャンネル「世界の部族ウイーク」での部族さんたちのめちゃくちゃぶりもスゴイものがありました。
とある未開の地の部族。森に裸で住んでいる人々ですが、近隣部族の近代化に遅れてはならないと、つい最近、空港の建設を決意したらしいです。 空港があれば、病人を病院へ運んで行けるし、学校や教会を建設する資材や人材がやってくる。そういう理由で、何はなくとも、まず空港を作らねば部族の発展はありません。
さてそもそも、なぜこの部族が近代化に目を向けるようになったのかというと、例に漏れずキリスト教です。宣教師がやってきて、布教を始めて数十年。その地で生まれた宣教師の息子の代で、言葉の壁もなくなり、信者も少しずつ増えて、原住民の牧師も選ばれ、発言力が少しずつ大きくなってきた結果のようです。
しかしね、めちゃくちゃなんです。
まず、原住民の牧師が言うことがめちゃくちゃです。「キリスト教を信じない者は死ね!」だって。宣教師も、あえて、それを訂正することもせず、ただ見守っているようです。
森の木を切り開いて、土地を平らにするだけの空港ですが、空港建設もいつまでたっても進みません。
宣教師が計画をたてようと意見しますが、「話ばかりしていてはいつまでも空港ができあがらない。今すぐ木を切るべきだ」との族長の意見により、とにかく開墾が始まります。奇声をあげて木を切りまくる人々。
予定地には誰かのヤギの小屋が建っています。これを移設しなければならないのですが、割と大きな建物なので、分解して運ぶことにしました。「丁寧に分解して運ばないと、持ち主が怒るぞ!」と、張り切る部族の人たちですが、元々古い小屋なので、うまく分解できません。計画もあるのかないのか、とにかく群がる人々。粉々に破壊されてしまう小屋。「これを組み立て直すより新しく作った方が早いな」との事。
しかし、彼らのやる気は続きません。次の日には空港建設をお祝いする祭りが始まりました。豚5匹が料理されます。豚はこの地方では一番のごちそうです。祭りは4日間に渡り続きます。
4日間放置された空港建設が再開されるようですが、問題が発生します。今日届くハズの20人分のショベルが届かないのです。調べてみると、部族のうちの数人がショベルを担保に借金をしていることが発覚。借金を返すまでショベルは届きません。森に裸で住む人々が何のために借金を?
そうこうするうち、少し前に死んだ誰かの霊を慰める祭りがまた始まります。原住民の牧師が怒ります。「いつまでも先祖の霊を恐れていては近代化できない! キリスト教では先祖の霊を祭ることは禁止されている!」 ほ、本当? まあ、牧師は無視され、祭りは続きます。
また、族長の娘が嫁に行ったのだが、結婚代金(夫が嫁の家に豚や貝殻を支払う決まりのようです)がいつまでも支払われていないとのもめ事が発生。支払い催促の交渉もいちいち書いていられない程めちゃくちゃな事を言い合うのですが、ひとまずうやむやになります。
後日、どうしても怒りの収まらない娘の兄が、「結婚代金を払わないのは許せない、オレが取り立てに行く。支払うまで帰らない」と決意します。しかし、その嫁が一言。「そういうあなたは私の結婚代金をまだ払っていないじゃないか。代金を取りたてたら、私の父に支払え」とたんに夫は意気消沈してしまいます。めちゃくちゃです。彼は「オレはまだ若い。二人目の妻も迎える」らしいです。
牧師曰く、「オレも去年まで何人も妻をもらおうと思っていたが、キリスト教では禁止している。悲しいが、牧師なので従う」そうです。
結局、宣教師が借金を肩代わりして無事ショベルが届き、空港建設が再開されます。ショベルは20本ですが、作業は50人くらいでやっています。たいていの人が木ぎれで土を掘っていますが、逆にその方が慣れていて作業効率は良いようでした。
ショベルとシャベルって、どっちが正しいの?と思って調べたら、どっちでもいいようです。めちゃくちゃです。
オレのめちゃくちゃコレクションが増えたらまた報告します。 |
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